診療科・部門のご紹介

呼吸器内科

診療科紹介

◆ 豊岡病院呼吸器内科は総合診療科との共同診療にて兵庫県但馬地方の呼吸器診療の中心として地域の診療に貢献すべく尽力しています。当科の基本的方針は「患者の病態を正確に診断し、治療すること」です。

◆ 呼吸器疾患は咳嗽、肺炎などの一般的病気から肺癌をはじめとする専門疾患まで幅広い分野があり、その患者数は最も多い診療科の一つです。しかし呼吸器専門医は全国的に不足しています。当院及び当地方は全国的に見ても呼吸器専門医や専門医療機関が少ないため、外来受診の際にはかかりつけの医療機関からの紹介状及び事前予約をお願いしております。また安定期の経過観察についてはかかりつけ医での経過フォローや併診をお願いすることで診療体制を維持しています。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

呼吸器内科領域の疾患について

肺癌

 現在、本邦のがん死亡原因の第一位となっている疾患です。気管支鏡検査を中心とした精査を行い早期診断治療に努め、エビデンスに基づいた治療を行っています。主な治療には手術療法・抗がん剤治療・放射線治療がありますが、当科では内視鏡検査や画像検査を行って治療方針を決定し抗がん剤治療を中心に行っています。抗がん剤治療は、最初は入院治療になりますが治療は長期的に継続することも多いため、できるだけ通院治療へ切り替えて継続します。近年登場した分子標的治療薬やPD-1阻害薬を使用した治療も積極的に行っています。
 また、がん、非がんに関わらず必要な症状緩和を行えるよう、努めています。

気管支喘息
 喘息死は吸入ステロイドの普及で減少してきていますが、症状が咳のみといったように一般的な喘息と異なる場合もあります。長期間放置すると気道リモデリングが進行し治療が難しくなるため適切な診断加療を行っていく必要があります。成人発症の喘息も問題になっていますが、喘鳴や咳といった症状は気管支喘息以外でも生じうることから診断が難しい場合もあります。当院では呼吸器機能検査の他に気道炎症マーカーである呼気一酸化窒素測定を活用し正確な診断治療に努めています。
 また、各症例に応じた吸入薬の選択を考え、重症例については新たな治療として生物製剤によってQOL改善と喘息死の予防に努めます。
 
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
 COPDは喫煙によって生じる慢性気道疾患であり、日本では約500万人の患者が存在するとされています。治療においてはまず禁煙することが大前提ですが、禁煙後もその影響は残存し呼吸困難を中心とした症状につながるため早期の禁煙が必要です。吸入療法によって呼吸機能の改善や呼吸機能低下を抑制し、呼吸困難症状の改善を目指します。重症例では在宅酸素療法が必要な場合があります。
 
びまん性肺疾患(間質性肺炎)
 両肺の線維化が慢性的に進行する疾患です。呼吸機能検査や血液検査などで病態を評価し、診断のために必要な場合には気管支鏡検査や外科的肺生検を行うこともあります。特発性肺線維症については、近年使用可能となった抗線繊化薬の使用を行い、呼吸機能抑制低下を試みることがあります。
 
感染症
 呼吸器内科における感染症は一般的な細菌性肺炎以外に結核・非結核性抗酸菌症や免疫不全症例のニューモシスティス肺炎疑いについては適宜、気管支鏡検査での診断を行った上で治療を行っています。一般細菌感染や誤嚥性肺炎については一般内科疾患として、まずはかかりつけ医をはじめとした近隣の医療機関での対応をお願いしています。難解な症例についてはCTなどの画像検査や気管支鏡検査を行い診断します。
 
気胸
 当科では自然気胸のドレナージと胸膜癒着術を行っています。難治性症例や再発症例は心臓血管外科に手術加療の相談をします。
 
その他
 健診異常についてはまずはかかりつけ医へ相談いただき、専門医の診察が必要な際に紹介いただくようにお願いしております。

呼吸器内視鏡検査

 各種呼吸器疾患の正確な診断を目的とし、積極的に内視鏡検査を行っています。超音波気管支鏡ガイド下経気管支針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration:EBUS-TBNA)による縦隔リンパ節生検やガイドシース併用気管支内腔超音波診断(endobronchial ultrasonography with guide sheath:EBUS-GS)を導入しており、診断率の向上に役立てています。また局所麻酔下胸腔鏡による胸膜疾患の精査や肺炎随伴性胸水の隔壁掻爬術を行っています。呼吸器内視鏡検査は外来もしくは入院にて行います。




最近の診療実績

◆2015(H27)~2018(H30)年度

外来初診【件】 2015
(H27)
2016
(H28)
2017
(H29)
2018
(H30)
腫瘍 111 137 184 210
びまん性肺疾患 26 52 40 31
喘息/COPD 40 59 87 63
感染症(抗酸菌含) 51 51 58 93
その他 53 89 127 125

呼吸器内視鏡【件】 2015
(H27)
2016
(H28)
2017
(H29)
2018
(H30)
内視鏡総数 158 163 188 192
 EBUS-TBNA 13 34 25 29
 EBUS-GS 57 74 77 85
 EWS 3 1
 局所麻酔下胸腔鏡 12 8 7 12
 

学会施設認定

 ・日本呼吸器学会関連施設
 ・日本アレルギー学会アレルギー専門医準教育研修施設 

スタッフ

医師名 中治 仁志 / NAKAJI , Hitoshi / 2003(H15)卒
役職 医長
専門 呼吸器疾患一般、気管支喘息、慢性咳嗽
認定 ・一般社団法人 日本内科学会 総合内科専門医
・一般社団法人 日本呼吸器学会 専門医 指導医
・特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
・日本医師会 認定産業医
・一般社団法人 日本アレルギー学会専門医
・一般社団法人 日本結核病学会 結核・抗酸菌症認定医
・臨床研修指導医

※外来診療につきましては、京都大学から阪森優一医師(2003年卒)、池尾聡医師(2011年卒)、島寛医師(2012年
 卒)の派遣をいただき、出張診療を行っています。
 詳しくは、診療担当表をご覧ください。